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歯周病治療法-まず始めに

歯周病の治療は「歯医者まかせ」ではうまくいきません。
歯科衛生士によるブラッシング指導や歯石除去などの治療のサポートが必要になります。
そして、なによりも重要なのが、ご本人の協力と努力です。

どんなに歯医者や歯科衛生士が治療しても、ご本人がブラッシングをしなければ、治療は成功しません。
「ブラッシング」と、ひとえに言ってもただ磨けばよいというものではありません。
歯の表面に付着しているプラーク(歯垢)をどれだけ日々のブラッシングの中で除去できるかが、歯周病治療の成功のポイントとなります。

当院の歯科医師は、日本歯周病学会、臨床歯周病学会の会員であり、卒後研修として「歯周病研修会」の「ベーシックコース」・「マスターコース」を受講し、歯周病治療についての「診査」・「診断」・「治療」を学んでおります。

歯科衛生士については、「日本歯周病学会」に認められた「認定歯科衛生士」が在籍しており、その歯周病治療の専門歯科衛生士が中心となって、合計6名(2014年11月現在)の歯科衛生士で歯周病治療を行っています。
さらに、歯周病の状態によって、「担当歯科衛生士」をつけさせていただきます。
担当衛生士と一緒に歯周病治療に取り組んでいただいております。


そして、月に一回院内勉強会を開いています。この勉強会では受付スタッフも参加して、スタッフ全員で、よりよい治療を提供するため「むし歯」「歯周病」「インプラント」「ホワイトニング」「PMTC」など、あらゆることを勉強しております。


「歯科治療」といえば、「痛い」「怖い」などマイナスイメージが多いです。
私たちは治療を受けて頂く皆様が、少しでも「痛くない」「怖くない」と感じていただけるように「痛みの少ない治療」「怖くない治療」「治療回数の少ない治療」を行えるように工夫しつつ、努力しています。

また、全ての治療が終了となったあとは定期的なメンテナンスをお勧めしています。
油断すると悪くなりやすいのが歯周病です。
歯周病を進行させないためにも、3ヶ月に一度のPMTCを受けて頂くよう治療が終わられた方、全員にお話しています。
当院は、治療用ユニット4台、メンテナンス用ユニット2台、合計6台のユニットで1日50人ほどの診療を行っておりますが、その中で1日平均10人ほどの方がメンテナンスを受けるためだけに受診されており、毎日、歯周病の予防を行っております。
歯周病の治療について基本的な流れを説明します。
1. 初診カウンセリング 軽度の歯周病中度の歯周病重度の歯周病
歯周病の初診カウンセリング
まず、お口の中の状況を見させていただきます。今回、気になっておられる歯について痛みや症状をお聞きします。他に悪くなってきているところがないか、歯肉の腫れがないかどうかなど口腔内全体を診察させていただきます。

歯周病は、歯の周囲に繁殖した細菌の毒素によって歯肉が腫れたり、歯を支える歯槽骨が溶かされていく病気です。かなり進行してくると、歯肉から出血が現れたり、歯がグラグラしてきたりしますが、初期の段階では患者様自身に自覚できるような症状がほとんど出てきません。そのため、歯周病を早期に見つけるためには、歯科医院で検査を受ける必要があります。

池田歯科では主に二つの検査を行っています。
2. 歯周基本検査軽度中度重度
治療を開始するためには、現在の歯周病の程度を確認する必要があります。
歯周基本検査においては、次の三つを検査します。
①「歯周ポケット測定」
歯周病の早期から認められる症状の一つに、「歯」と「歯ぐき」との間に隙間ができる「歯周ポケット」というものがあります。歯周ポケットは深くなるほど歯周病の程度が進んでいると考えられ、歯肉の縁から隙間の底の部分までの距離を測定して、重症度の判定に用います。
歯周ポケット測定
歯周基本検査の例
・「数値」は歯周ポケットの深さを表します
また数値が4mm以上の時は赤丸をつけて分かりやすくします
・「Bop」は出血があれば「+」
・「Mob」は動揺度の有無を示します
この距離を測定することをプロービング検査といい、歯周病の基本的な検査の一つです。
1~3mm:正常、または軽度歯周病

4~6mm:中等度歯周炎
7mm以上:重度歯周炎
と診断します。

測定には、目盛りのついたプローブ(針状の金属製の器材)を歯と歯肉のすき間にそっと差し込みます。 25g程度の、非常に軽い圧しか加えませんので、痛みはほとんどありません。(歯周病の症状が強く出ているときなどは、「チクチク」とした痛みを感じることがあります)
②「プロービングをした時の出血の有無」
健康な歯周ポケットからは出血してきません。
出血があるということは、その部分に「炎症」があるということになります。
出血の量で、ある程度、歯周病の活動を予測することができます。
③「歯の動揺度」」
健常な歯は動きません。(生理的な動揺というものはあります)
歯周病の進行に伴い、歯を支える歯槽骨が溶かされていくと「歯牙の動揺」が生じ、グラグラしてきます。
歯の動きの程度を調べることで、歯周疾患の進行度が分かります。
歯科用ピンセットの先で歯を前後左右に軽く力を加えて診察しています。
3.エックス線検査軽度中度重度
パノラマX線写真
デンタルX線写真
歯周病が進行すると、歯を支えている歯槽骨が溶けてきますので、歯肉の下にある歯槽骨の高さを調べることも必要になります。
歯槽骨の状態を調べるのに最も効果的な検査がエックス線検査です。
エックス線検査は、歯槽骨の溶けてなくなった範囲や程度をかなり正確に知ることのできる検査になります。
当院では「SIRONA社製 ORTHOPHOS XG」というデジタルエックス線撮影機を使用しており、皆さんが気にされている撮影時の被爆量が最小限で、かつ高精細な画像が得られるように配慮しております。
4.病状説明軽度中度重度
「初診カウンセリング」「歯周基本検査」「エックス線検査」を踏まえて、現在の口腔内の状態を説明させていただきます。
このときには、「歯周病」だけではなく「むし歯」や「歯の欠損」など歯科治療として必要なことをも説明させていただきます。
病状が軽度の方であれば、あまり複雑な治療は必要ではありませんので、おおまかな治療方針をあわせて説明させていただきます。

病状が中等度または重度の方では、治療が複雑になることが多く、さらに綿密な診査が必要になります。歯型の採得や個々の歯のエックス線写真などの検査を行い、日を改めて、最善の治療方針を説明させていただきます。

分からない事があれば遠慮なくお尋ねください。歯周病治療には患者さんの協力が必要です。治療に対して、理解と同意が得られてから治療開始となります。
5.ブラッシング指導軽度中度重度
毎日きちんとブラッシングをしているつもりでも、ご自身に合ったブラッシングができていない方は多くいらっしゃいます。検査の結果を元に、今の口の状態やご自身で気になる所をお尋ねします。 当院では行っているのは、「一人ひとりのお口の状態に合った効果的なブラッシング指導」です。

患者さまにご自身の歯ぐきの状態やかみ合わせをご覧いただきながら、ブラシの当て方や角度、力の加減などをお教えし、その方法をしっかりと覚えて帰っていただきます。また歯ブラシの選び方、フロスや歯間ブラシなどの補助的な清掃用具の使い方等も覚えて頂きます。正しいブラッシング法を身につけ、セルフケアの質を向上させられるようにアドバイスしていきます。
歯周病はほとんどの場合、歯と歯の間の、磨きにくいところから進行しています。その部分をきれいに出来るかどうかがポイントになります。歯ブラシの当て方、力の入れ具合、角度のなどそのつどアドバイスさせて頂きます。分からない所があれば遠慮なくお聞き下さい。
6.スケーリング軽度中度重度
歯肉の上に見える部分の縁上歯石の除去をスケーリングといいます。傷んだ歯肉や歯の表面を傷つけない様に、ポケットの浅い部分に付着しているプラークや縁上歯石を、専用のな機械を使って除去します。自分では見えない所や磨きにくい奥歯の汚れも歯科衛生士が説明しながら治療します。
当医院では、エアースケーラーとHu-Friedy社製のハンドスケーラーを使用して患者様に負担がかからないよう行っております。

上顎と下顎の2回に分けて、歯石除去を行います。
「ブラッシング指導」によるセルフケアと歯科衛生士による「スケーリング」によって
軽度の歯周病であれば、歯肉は健康を回復し、患者様は歯肉の引き締まりを実感して、治療が終了となります。
中等度以上の歯周病では、この後にさらなる治療を行います。
7.SRP中度重度
スケーリングでは縁上歯石を除去することが目的でした。しかしながら中等度以上の歯周病では歯周ポケットの中に歯石が付着しています。この歯石を縁下歯石といいます。
SRPでは縁下歯石を除去することと歯の根の表面にプラークがつきにくいようツルツルにすることを目的としています。
この縁下歯石は歯周病組織に重大な悪影響を及ぼします。自分では付着の有無が分かりにくいので歯科衛生士の説明を受けて頂いたのち、治療を進めていきます。

SRPでは歯、一本一本の縁下歯石を除去するため、処置に時間がかかります。
そして、歯によっては複雑な形をしているときもあり、熟練の手技が必要です。
また歯周ポケットの中にあるため、直視できず除去しずらいことがほとんどです。
ここで認定衛生士を中心とした当院の歯科衛生士チームが本領を発揮します。
おおよそ4~6回に分けて、縁下歯石を除去していきます。
当院では、超音波スケーラーとHu-Friedy社製のハンドスケーラー、そしてルーペを用いて処置にあたります。
小さな縁下歯石を見のがさないためにルーペで拡大してみることで縁下歯石を除去していきます。

中等度の歯周病で比較的軽いものはここまでの治療となります。
縁上・縁下歯石を除去したことで炎症の原因がなくなり、ブラッシングにより歯肉が引き締まることで、プロービングの数値が正常値(3mm以下)となり、口腔内がさっぱりとした感じになります。

中等度の歯周病の一部、重度の歯周病では、さらなる治療が必要です。
スケーリングやSRPの処置は盲目的であり、また深い歯周ポケットではもっとも深い部分にある歯石を除去することができません。

そこで、直接目で見て歯石を徹底的に取り除く治療が必要となります。
これが歯周外科治療になります。
8.歯周外科治療重度
スケーリング・SRPを行っても治りきらなかった部位に対し、歯周外科手術を行います。
歯周病の原因を目で確かめられるように、歯肉を開いて、歯根のまわりにこびりついて取れなかった縁下歯石を除去します。そして同時に歯肉の形をブラッシングがしやすいように整えます。

ここからの治療は口腔外科的な治療になりますので、患者様に負担がかからないように、また痛みや腫れの少ない治療を行うために院長を始め、スタッフ全員で協力して行っています。

外科治療を受けて頂く前に、歯周基本検査やエックス線写真を撮影し、可能な限り歯周病の状態を把握します。場合によっては、CTを撮影させていただくこともあります。
歯周外科治療の負担を少しでも軽くできるように、事前に状態を把握することで、最も適した外科治療を選択するとともに、処置当日に無駄のない的確な治療が行えるようにするためです。

当院では主に2種類の歯周外科治療を行っております。
FOPと歯周組織再生治療です。
どちらも外科的治療ですが、最終的な結果に大きな差があります。
8-1. FOP
この治療法は保険治療で受けていただける外科治療法になります。

手術を行う歯の周りの歯肉に麻酔して、歯ぐきを開きます。歯石のついている場所や範囲、量などを直接、眼で確かめることができます。
超音波スケーラーやHu-Friedy社製のハンドスケーラーを用いて確実に歯石を取り除いていきます。またデコボコしている歯の表面を滑沢な状態に仕上げます。その後、切り開いた歯肉をもとの位置に戻し、しっかりと縫い合わせて、処置を終了します。

処置の時間は、歯の本数や状態にもよりますが、数本で約1時間くらいです。
1週間後に抜糸を行います。
複数の治療を行う場合は一ヶ所の治療が終わってから、約二週間後に次の場所の治療を行います。

FOPをすることによって歯周ポケットは減少し、歯を支えている骨や歯肉が健康な状態に改善してきます。
8-2. 歯周組織再生治療(エムドゲイン)
歯周病によって失われた歯槽骨などの歯を支えている組織を再生させる治療法です。
失われた組織を再生させるためにエムドゲインという薬剤を歯ぐきの中に入れ、失われた骨などの組織を再生させます。
FOPでは、歯周組織を再生させることはできないため、ご自分の歯を長く残したいと考えている方にお勧めの治療法です。

また治療の際に使用する器具は、再生治療専用の器具をそろえています。そして一般的な治療に使用する器具とは別にして、専用のケースにて滅菌処理を行ったのち、使用しています。

処置としては、FOPと同じ手順となりますが、歯石除去が終了したあと、 歯根の表面を酸処理し、エムドゲインを歯根に塗布します。塗布後、歯肉を閉じて処置が終了となります。
組織が再生するまでには半年から一年以上の時間が必要です。
この期間の間は、ご自身でブラッシングをしっかりとしていただき、定期的に経過を観察していきます。

エムドゲインは
①歯の発生するときに重要な役割を果たすタンパクが元になっています。
つまり、歯ができる時の様に歯槽骨や歯肉組織がつくられます。
②世界44か国で使用されています。世界中で使用されている薬剤です。
③副作用の報告がありません。皆さんに安心して治療を受けていただける薬剤です。

このエムドゲインを用いた治療は、保険が適応されませんので、当院においては以下の費用をいただいています。

1部位の基本料 50,000円
歯数1本につき 20,000円
(例)上顎の前歯3本の場合
基本料 50,000円
歯数3本(20,000×3) 60,000円
合計 110,000円
1部位の基本料 50,000円
歯数1本につき 20,000円
(例)上顎の前歯3本の場合
基本料 50,000円
歯数3本(20,000×3) 60,000円
合計 110,000円
不適合な修復物の新製
修復物の適合が悪いと、すき間にプラークがたまりやすくなり、ブラッシングがうまくいかないため治療の効果がでにくくなります。
そのためスケーリング・SRPの時に修復物を除去して「仮歯」にすることがあります。仮歯は歯周病が改善した後に新しい修復物におきかえます。
9.PMTC軽度中度重度
すべての歯周治療が終わったあとはメインテナンスに移行します。歯周病は容易に再発する病気なので定期的な管理が重要です。
当院では、3ヶ月に一度のPMTCをお勧めしています。
日々のブラッシングでは取り除くことができないプラークや付いてしまった歯石を除去します。PMTCでは専用の道具を用いています。PMTC専用のナカニシ社製 Taskalを用いて、歯牙の表面に付着したバイオフィルムを除去していきます。また超音波スケーラーとHu-Friedy社製のハンドスケーラーも使用して歯石を除去します。
PMTCを受けて頂く際も、担当歯科衛生士が対応致します。
この頃には、気心もしれていますので、安心してPMTCを受けていただけます。
池田歯科大濠クリニック
福岡歯周病治療専門ナビ
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