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2016年11月1日

歯周病と糖尿病

歯周病という言葉は皆さん良く聞きなれていますよね。もう1つ糖尿病という病気も皆さん知っていることかと思います。でもこの有名な2つの病気に関連性があることはご存知でしたか?糖尿病も歯周病も、多くの人が罹患している生活習慣病です。また、この二つの生活習慣病は、「糖尿病があると歯周病になりやすい」「歯周病があると糖尿病が悪化しやすい」といったように、互いに悪影響を及ぼし合ってしまうという相関関係があります。今回は歯周病と糖尿病の2つの病気の関係性について説明していきます。


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1.歯周病とは?

 

歯周病とは、歯を支える歯周組織(歯肉や骨など)が徐々に壊されていく病気です。

虫歯と違い歯そのものが壊されていくわけではないですし、初期では症状がほとんどありませんので気が付かないまま進行してしまうことも珍しくはありません。

 

病気が進行すると、歯が抜けおちてしまうこともあります。40歳以上の日本人の約8割の人が歯周病に罹っていると言われており、生活習慣病の1つになっています。

 

2.歯周病と糖尿病の関係性とは?

 

歯周病と糖尿病は一見まったく関係の無さそうな病気ですが、生活習慣で引き起こされる病気であることはご理解頂けたかと思います。

そして糖尿病は喫煙と共に歯周病の二大危険因子となっています。

 

すなわち糖尿病の患者さんは歯周病になりやすいのです。さらに糖尿病の3大合併症には、腎症、網膜症、神経症がありますが、歯周病は6番目の合併症になっています。

 

そして歯周病をコントロールすることで糖尿病のコントロール状態も改善する可能性があることが言われています。ではなぜ糖尿病の人は歯周病になりやすいのでしょうか?

 

糖尿病になると体を守る免疫機能の低下や傷の治りが悪くなったりします。

歯周病は前述したように細菌の感染によって引き起こされる病気ですので、糖尿病があると細菌に対する抵抗力が弱く歯周病が進行しやすいのです。

 

特に糖尿病患者さんは、歯周病をケアすることで糖尿病の改善にもつながるため、しっかりと毎日セルフケアすることが大切です。また毎日の歯磨きやデンタルフロスに加え、定期的に歯科医院での検診や、専門的なクリーニングも欠かさないようにしましょう。

 

歯周病は全身のさまざまさところに影響を及ぼします。さらに、歯周病菌が歯の周りだけでなく、血管を通して全身の各臓器に広がりますと臓器に直接到達した歯周病菌が全身のさまざまな病気にも関わっていることがわかってきています。

3.妊娠中は歯周病にかかりやすくなる

 

妊娠すると体内のホルモンバランスが変化したり「つわり」が始まったりすることから、口腔内の環境が悪化して歯周病(歯槽膿漏)を招きやすくなります。

 

妊娠中はエストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンの分泌が活発になりますが、これらの女性ホルモンにはある特定の歯周病菌の増殖を促進する作用があることがわかっています。そのため、通常と変わらない生活を送っていても歯周病のリスクが高まってしまうのです。

 

つわりがひどいと、お口に歯ブラシを入れることすら大変になります。そうした状況では十分なブラッシングができず、口腔内が汚れたままになりがちです。

 

また、「食べづわり」になった方もお口の中が不衛生になる傾向があるので、歯周病を発症しやすくなります。歯周病菌が繁殖しやすい口腔内環境へと変化することで、ごく少量のプラークでも歯茎の腫れや炎症を招いてしまうのです。

 

この妊娠性歯周炎になってしまうと、早産や低出生体重児のリスクが高まることがわかっています。

 

4.まとめ

 

歯周病は、なかなか自分では進行の程度を把握しにくい病気です。

 

丁寧に歯を磨いていても歯周病になってしまうことはあるので、妊娠する前や体調が安定してきた妊娠中期には生まれてくるお子さんの為にも一度歯科医院へ行き、検査やクリーニングをしてもらうことをおすすめします。

池田歯科大濠クリニック
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