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歯周病と全身疾患の関わり
歯周病の細菌によって歯周組織に炎症が起き、深い歯周ポケットが形成されると歯周ポケットの中から生体内に侵入した細菌そのものや細菌由来の物質、炎症の場で作られる物質などが歯肉の血管を通じて血液に流れ込むようになります。これが全身の組織や臓器に何らかの影響を与えると考えられています。

近年、さまざまな研究結果から歯周病が多くの疾患に影響を及ぼし、その病気の発症や進行のリスク因子になることが明らかにされています。
■狭心症・心筋梗塞
動脈硬化により心筋に血液を送る血管(冠状動脈)が狭くなったり、ふさがってしまい心筋に血液供給がなくなり死に至ることもある病気です。
血管内に侵入した歯周病原性細菌やその病原因子などが、血流に乗って冠状動脈に達すると血管の中で血管沈着物(アテローム性プラーク)が形成されるようになります。その結果、心血管の病気が発症しやすくなります。歯周病に罹患していると、心血管疾患の発症リスクは1.15〜1.24倍高まると言われています。
■糖尿病
慢性の高血糖状態を来す代謝疾患です。
日本では、糖尿病が強く疑われる人は約950万人、糖尿病の可能性を否定できない人は約1,100万人もいるといわれています(2012年)。
歯周病は以前から、糖尿病の合併症の一つと言われてきました。
疫学調査では、糖尿病の人はそうでない人に比べて歯肉炎や歯周炎にかかっている人が多いことが報告されています。

最新の研究により、歯周病になると糖尿病の症状が悪化するという逆の関係も明らかになってきました。
歯周病と糖尿病は、相互に悪影響を及ぼしあっていると考えられるのです。歯周病治療を行うことで糖尿病の状態も改善することも分かっています。

このように、糖尿病と歯周病とは密接な関係があります。

そして糖尿病になると感染しやすくなり、また傷の治癒も遅くなります。
歯周病ということに限っていえば、「歯肉の治癒」が遅くなるため、正常な方の歯周病の治療よりもより多くの時間がかかります。
糖尿病を患っている方は、特にお口の中だけではなく、全身の治療の必要があります。

■誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎とは、食べ物や異物を誤って気管や肺に飲み込んでしまうことで発症する肺炎です。肺や気管は、咳をすることで異物が入らないように守ることができます。
高齢になるとこれらの機能が衰えるため、食べ物などと一緒にお口の中の細菌を飲み込み、その際むせたりすると細菌が気管から肺の中へ入ることがあります。その結果、免疫力の衰えた高齢者(脳血管障害の見られる高齢者に多くみられます)で誤嚥性肺炎を発症してしまいます。場合によっては生命にかかわるほどです。
事実、誤嚥性肺炎は日本人の死亡率の第三位(肺炎)となっています。
高齢化が進む日本において誤嚥性肺炎の対応が重要となっています。
誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病菌であると言われており、誤嚥性肺炎の予防には歯周病のコントロールが重要になります。

■妊娠性歯肉炎

純粋には病気ではありませんが、一般に妊娠すると歯肉炎にかかりやすくなるといわれています。これには女性ホルモンが大きく関わってくるといわれています。
特にエストロゲンという女性ホルモンがある特定の歯周病原細菌の増殖を促すこと、歯肉を形作る細胞がエストロゲンの標的となることが知られています。またプロゲステロンというホルモンは炎症の元であるプロスタグランジンを刺激します。
これらのホルモンは妊娠終期には月経時の10~30倍になるといわれており、妊娠中期から後期にかけて妊娠性歯肉炎が起こりやすくなるのです。
しかし、基本的には歯垢が残存しない清潔な口の中では起こらないか、起こっても軽度ですみますので、妊娠中は特に気をつけてプラークコントロールが必要です。油断すると出産後に本格的な歯周病に移行する場合もあります。
また、まれに妊娠性エプーリスという良性腫瘍ができる場合もあります。

■歯周病と低体重児早産

さまざまな歯周病の全身への関与がわかってきたことの一つに、妊娠している女性が歯周病に罹患している場合、低体重児および早産の危険度が高くなることが指摘されています。
これは口の中の歯周病細菌が血中に入り、胎盤を通して胎児に直接感染するのではないかといわれています。 その危険率は実に7倍にものぼるといわれ、タバコやアルコール、高齢出産などよりもはるかに高い数字なのです。
歯周病は治療可能なだけでなく、予防も十分可能な疾患です。妊娠中の女性の方は生まれてくる元気な赤ちゃんのために、確実な歯周病予防を行いましょう。
歯周病と口臭
人それぞれ体に匂いがある様に、口の中にも匂いがあります。
正常な匂いの場合、生理的口臭と言いますが病気やその他の原因で(多くの場合、口の中に原因が在ります)他人に不快な気持を与える匂いとなる場合があります。それを口臭といいます。

■口臭の原因

口臭の原因として次の4つが考えられます。
1.口腔(口の中)が原因
口腔で一番考えられるのが歯周病です。
過去の研究で歯周病と口臭の間には高い相関性があることが知られています。
歯周ポケットが口の中の細菌の格好の住みかを提供します。
細菌の中でも嫌気性菌は代謝の過程で硫化水素やメチルメルカプタンを産生します。これが口臭のもとになります。
2.全身の病気が原因
次の疾患には臭いが感じられることがあります。
臭い 原因
タンパク質の壊疽臭 呼吸器系、消化器系、耳鼻咽喉系
甘いにおい 咽頭、気管支、肺のカンジタ感染
アセトン臭 糖尿病
アンモニア臭 肝硬変、肝臓癌
3.食物性の口臭
ニンニク、ニラ、ネギ、たくあんなど臭いの強いものを食べたり、アルコールや喫煙によりいったん体内に取り込まれた臭いの元になる成分が胃の中で消化され血液を介して全身に循環し肺を経由して臭うことがあります。
4.生理的口臭が原因
朝起床時や空腹時に臭うことがあります。女性の場合生理時やその前後ホルモンバランスの不調により口臭を感じるときがあります。
上記の3・4は通常、時間の経過と共に減少していきます。生理的口臭には日内変動がみられますが、ゼロ(無臭)になるということはありません。 生きている限り、毎日食事をし、口の中ではさまざまな代謝が行われていますので、無臭でいることはありえません。
ですから、あまり神経質になる必要はなく、他人を不快にさせるような強いにおいがでないように気をつければいいのです。
問題は、病気によって発生する口臭です。
口の中の病気、鼻のどの病気、呼吸器系の病気、消化器系の病気などが口臭と関連していると考えられていますが、口の中の原因が口臭全体の90%以上を占めています。
池田歯科大濠クリニック
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